あっ、いたいた！　カイトさーん！

よかった。ここにいたんだ、カイト

みんな……どうしたの？

一歌達が初ライブの報告をしたいんだって

ああ、そうなんだ。 じゃあみんなも呼んで——

あ、その前に……いいかな

うん？

カイト、あの時……歌詞を見てくれてありがとう

私、今まで気づかなかったけど……。 きっと自分に、自信がなかったんだと思う

だから、自分が書いた言葉を信じることができなくて いろいろと迷走しちゃって

え、いっちゃんそうだったの！？

そんな……。 一歌ちゃんの言葉、とってもよかったのに

ううん、今はもう大丈夫。 自分の想いをちゃんと伝えなきゃって思って、 歌詞も書き上げられたし

みんなで初めて作った曲を、 お客さんに聴いてもらえたから

だから……これからは、 恥ずかしがらないで、自分の想いを伝えていこうと思う

……そっか

カイトの言ってたこと、合ってたみたいだね

まあね

え、言ってたって、何を？

うん。みんなが新しい扉を開いた気がした、って

そうだったんだ……

アタシ達、ちゃんと開けたんだね！

うん、カイトさんも応援してくれてたし、 よかったね

……ねえ、一歌。 俺からひとつ、頼んでいいかな

え、何？

今の一歌達の歌を聴かせてほしい

新しい扉を開けて歩きだした一歌達が どんな歌を歌うのか、聴きたいんだ

……カイト……

うん、わかった！

みんな、いくよ！

……すごく、よかった。 一歌達の想いを演奏から感じたよ

聴かせてくれて、ありがとう

私も。一緒に歌ってて楽しかったよ

ありがとう。よかった……

みんな、もう次のライブの日程は決まってるの？

まだだよ。でも、近いうちに またやりたいね、って話してる

次は今よりもっとうまくなって、 お客さんからの拍手いーっぱいもらっちゃうんだから！

じゃあ、これからはもっと 練習厳しくしてみようかな

し、しほちゃん先生……。 お手柔らかにお願いします～

ふふっ。それじゃ、 さっそく今日も練習しに行こうか

そうだね

みんな、今日は来てくれてありがとう

まだ未熟だけど…… よかったら、また聴きに来てくれると嬉しいな

次はもっといい演奏を聴かせるよ

また会おうね！

ばいばーい！