お集まりの皆さん、ようこそセカイのステージへ！

本日はわたくし、天馬司の誕生日を記念し スペシャルショーを開催したく存じます！

——とまあ、挨拶をしたのはいいが……

なぜ……。なぜ、あいつらがいないんだ！？

おかしい……！　昨日リハーサルも完璧にやり遂げ、 今日の公演を待つばかりだったはず……！

おい、お前らー！ 本当はどこかにいるんじゃないか！？

あれ、司くん？

ねえ、みんなー！ 司くん、もうステージに来てるみたいだよ？

あっ、ほんとだー！ 司くん、どうしたのー？

どうしたのじゃない！ スペシャルショーをやる約束だっただろうが

時間になってもお前らが来ないから、 オレだけで挨拶を済ませてしまったぞ

おや？　でもまだ開演の時間じゃないよ？

へ……？

しかもひとりで挨拶を済ませてしまうなんて、 紛うことなきフライングだねえ

い、いやしかし！ オレは言われたとおりの時間にちゃんと……！

あ、もしかして司くん、 集合時間を開演時間と間違えちゃったんじゃない？

あはは。いくらなんでもそんな……

なにー！？　あれは開演時間じゃなかったのか！？

ええー、司くんほんとに！？

ぬー、オレとしたことが……！ 早くスペシャルショーを届けたいがばかりに とんだ失態を……！

あ、そういえば咲希ちゃんも、お誕生日の日、 楽しみすぎて、すっごく早く目が覚めちゃったって言ってた！

なるほど。 司くんもつい、気がはやってしまったということかな

ああ、さすがは兄妹だね

それにしても、そんなにスペシャルショーを 楽しみにしてもらえていたなんてね。 提案した僕達も嬉しいよ

うんうん♪　それに向こうで ミクちゃん達がサプライズパーティーの——

あっ！　コラ、えむ！

はわっ！！

ん？　向こうでミクがなんだって？

な、なななっ、なんでもないよ！ ぜんぜんちっとも！　なんにもないよ！？

お、おう。そうか……

いや、待てよ……。 オレが勘違いをして早く来てしまったのなら、 お前らも今来たところのはずだよな？

なのに、なんでもう準備万端。 衣装に着替えているんだ？

そ、それは～……。 な、なんでだっけ、カイトお兄さん！

えっ！？　えっと……

じ、実は確認しておきたいことがあって、 僕がみんなに早く来てくれるようにお願いしていたんだ

なる、ほど？

ていうか、挨拶しちゃったんなら、 もうショーを始めたら？

そうだねえ。メンバーはそろっているし……

集まってくれているみんなも、準備万端のようだね

司くん、やろーやろー♪

それもそうだな！

みんな！　待たせたな！

今日のために、えむや寧々、類、 それからカイトやレン達の力を借りて スペシャルショーを準備した！

存分に楽しんでいってくれ！

では……いくぞ！

わぁ……！　見て見て、司くん！ みんなすっごく喜んでくれてるみたいだよっ☆

ああ、そうだな

オレも楽しかったぞ。 やっぱり、お前達とやるショーは最高だな

そうかい？　それはよかった

けど、誕生日のお祝いがショーでいいの？

無論だ！　むしろショーが一番嬉しい。 なにせスターは、ショーがあるからこそ輝けるのだからな！

まったく……。 要はショーバカってことね

む。バカとはなんだバカとは

フフ。今のは誉め言葉だよ、寧々なりのね

さて、そろそろステージの外で待ってる ミク達のところへ行こうか

そういえば、今日はまだ見かけていなかったな。 外で何をしているんだ？

えへへっ！　それは、行ってからのお楽しみ☆

じゃあ最後に、みんなに挨拶をしないとね。 司くん、よろしく

任せろ！

みんな、オレ達のショーを見に来てくれたこと、感謝するぞ！ おかげで、最高に賑やかな誕生日を過ごせた！

今回はオレの誕生日記念ということで、 スペシャルショーをやったわけだが——

これからもワンダーランズ×ショウタイムは みんなが笑顔になれるショーを作っていくぞ！

大いに期待していてくれ！

まったね～！