おー、みんな集まってるね～！

これだけ賑やかなら、 奏の誕生日パーティー盛り上がりそう！

さて、奏が来ちゃう前に仕込みをしておかないとね♪

……仕込み？

ちゃんとクラッカーを用意してきたの

まふゆの時は用意できなかったもんね～

あ！　せっかくだし、まふゆももう１回お祝いする？

別にいい。 それより、奏、そろそろ来るんじゃない？

あ、やばっ！　みんなー！ ボク達がせーのって言ったら『誕生日おめでとう！』だからね

あ……。奏

みんな、もう来てたんだ

もちろん！　だって今日は奏の誕生日だもん。 ほら、もっと真ん中に来て！

こんなの、わざわざやらなくても……

私達がお祝いしたいの！ ——ほら、瑞希

オッケー♪

さあ、みんなも行くよー！ せーの……！

『お誕生日おめでとう！』

……おめでとう

おめでとう、奏

……うん。ありがとう

みんなも、ありがとう

……誕生日を祝われるなんて、久しぶりだな

しかも、こんな風に実際に顔を合わせて、なんて。 ちょっと前まで、想像もしてなかった

ミクと、このセカイがあったおかげだね

…………

まふゆ、覚えてる？

まふゆの誕生日の時に…… 生まれてきてくれて、一緒に曲を作れて、 嬉しいって話したこと

……うん。覚えてる

ちゃんと、約束守るから。 まふゆを救える曲、絶対作るから

だから、まふゆの想いから生まれた歌、 また歌わせてもらっていいかな

まふゆの想いを、もう一度感じたい

……いいよ

わたしも、歌いたい

そういうことなら、ボク達も！

いいでしょ、まふゆ

うん。好きにして

それじゃあ、歌おう

——『悔やむと書いてミライ』

一緒に歌ってくれてありがとう

消えたいって、わたしも思ったことがあるからかな。 すごく、胸の奥が苦しくなる……

でもこれが、まふゆの想い。 だから、受け止める。これからも

……うん

みんなも、今日は本当にありがとう

聴いてくれるみんながいるから、 曲を作り続けられているんだと思う

わたし達の曲で、少しでもみんなに 何かを感じてもらえていたら嬉しい

これからも4人で曲を作り続けていくから、 よかったら応援してほしいな

じゃあ、部屋に戻って今日の作業を始めようか

え、もう戻るの？

今日くらいのんびりしたっていいんじゃない？ ボク達も、もっとお祝いしたいし

ううん。もう十分、祝ってもらったよ

ミクも、ありがとう

うん。わたしも、楽しかった

それじゃあ、また……