——うんうん、いいね！ 奏もまふゆも、めちゃくちゃ似合ってるよ！

あとで絶っ対、写真撮らせてね！

他の人達に見せないなら……

やったー！

ふふ。よかったわね、瑞希

うん！　こんな無茶振りも聞いてもらえるなんて、最高♪ ホント、パジャマパーティーを提案してよかったよ

まったく……。 つきあってくれる奏達に感謝しなさいよ？

とか言って、ボクが写真撮らせてっていった時、 絵名も撮りたそうにしてたくせに

え……

……まあ、こんな珍しいことめったにないし、 思い出の写真はいくらあってもいいでしょ

ふふ……

……あら、ミク達が気になるのかしら？

……パジャマに着替えてくるって言って、 まだ戻ってこないから……

んー。ひょっとして、着替えに苦戦してるのかな？ ボタンが星の形してたり、リボンもいろいろついてるし

もしそうだとしても、リンが一緒だから。 きっと大丈夫じゃないかしら

それより—— 瑞希は、他にやりたいことはないの？

他にって？

このあと、お菓子やケーキを食べたりはするけど……。 それだけで満足なのかしら？

そういえば……服を着替えたくらいで、やってることは 他のみんなの誕生日と、そんなに変わらないし……

あはは。『それだけ』って言ってもさ——

みんながボクのために集まって、 ボクのやりたいことに協力してくれてるんだよ？

こんな贅沢な誕生日、なかなかないって

……瑞希がそう感じてくれてるなら、よかった

祝う側としては、ちょっと歯ごたえないけど

歯ごたえねえ……

じゃあ、ミク達が戻ってくるまで暇だし、 ちょっと歌う？

え、歌？

あら、いいわね。パジャマを着ているからか、 このままだと寝てしまいそうだったの

……瑞希が歌いたいなら、歌おう。 今日は、瑞希に一番楽しんでほしいから

ありがとう！ なら、つきあってもらっちゃおうかな

じゃ、いくよ？

——『君の夜をくれ』

はあー、やっぱり歌っていいよね。 なんか気持ちが落ち着くっていうか

それはよかったわ

ここにいるみんなも、 私達の歌を見守ってくれていたみたいよ？

え？

わ……いつの間に？

なんだ、いるよーって教えてくれればよかったのに！

あ……もしかして～、 みんなもボクのお祝いに来てくれたの？　なんてねー♪

……そうみたい

ほ、本当に？　ちょっと調子乗っちゃったかなぁって 思ったんだけど……

まあ、ちょうどいいじゃん。 今からみんなで、瑞希のお祝いしない？

え？　でも、ミク達がまだ……

もちろん、パーティーはまだだけど、お祝いだけ。 集まってくれたみんなを、このまま帰しちゃうのも悪いでしょ

そうね。 ——みんなも、瑞希のお祝いがしたいんじゃないかしら？

じゃあ……せっかくだし お祝いしてもらっちゃおうかな？

『うん』

みんな、用意はいい？ せーので、お祝いするからね！

いくよ？ ——せーのっ！

『瑞希、誕生日おめでとう』

『瑞希！　誕生日おめでとう！』

えへへ、みんなありがとう

来てくれたみんなも、ありがとねー！

なんか、すごくあったかいな……。 このまま寝たら、すっごくいい夢見れそうだよ

まっ、ケーキを食べずに寝るなんてできないけどね♪

……ていうか、さすがにミク達遅くない？ やっぱり、着替えで苦戦してるのかも

そうね……。様子を見に行きましょうか

みんな、お祝いしてくれて本当にありがと！ それじゃあ、またセカイで会おうね～！