やあ、みんな！ わざわざ来てくれてありがとう

類、今日はなんだかいつも以上に楽しそうだね

それはそうだろう。何せ誕生——

もしかして、またすっご～～～い演出を 思いついちゃった！？

そうなの！？

司くん、今度はどんな風に飛ぶんだろう？ ぴゅーーー、ヒョロロ～～～、ドッカーンッ！　 って感じかな？

ええい、オレを夏の風物詩にするな！

フフフ、ご期待に沿えなくて申し訳ないけれど、 そうではないんだ

実は、学校の後輩達に誕生日を祝ってもらったことを 思い出していてね

後輩？

ああ、冬弥達か！ そういえば、練習の時に言っていたな

僕は別に、先輩らしいことなんて 何ひとつしていないんだけどね

そんなことはないぞ。 冬弥が手作りしたカップケーキの、味見役をしたではないか

お前の協力もあって、満足のいくものが作れたと、 すごく喜んでいたぞ

体育祭の時も、白石さんや暁山さんに頼まれて、 応援団の演出頑張ってたしね

類くんは、みんなのお助けマンだねっ☆

おお～っ☆　類くん、かっこいいー！

いや……実際かっこいいのは、彼らのほうだよ

そうする必要があったとはいえ、 僕の演出を全面的に受け入れてくれたんだからね

まあ、お前の演出はすさまじいからな……

だが！　しっかり向き合えば、お前が誰よりも 観客の笑顔のために頑張ってくれているとわかる！

だから、絶対に成功させるぞーって あたし達もがんばれるんだよねっ♪

うん。類はほんと、ショーバカだからね

フフフ、とびきりの誉め言葉として受け取っておくよ

——最高のショーは、ひとりでは作れない。 彼らのおかげで改めて実感したよ

そうだな

ところで、僕からひとつお願いがあるんだけど——

みんなで、ショーをしないかい？

もちろん、いいぞ！ むしろ、こちらから提案しようと思っていたところだ

うんっ！　わんわんわんわん・わんだほ～いっな ショーにしようねっ！

ワンワーンッ♪

ミク！？　それじゃあ犬になっちゃうから！

フフフ

——さあ、みんなお待ちかね！

これより、ワンダーランズ×ショウタイムによる スペシャルショーをご覧に入れましょう！

どうぞ、ごゆるりとお楽しみください

——では、『セカイはまだ始まってすらいない』！

みんな、僕達のショーはどうだったかな？

お～っ☆ とっても楽しんでもらえたみたいだよ♪

それは何よりだ

では名残惜しいけれど、そろそろ——

類くん、ちょっと待って！

まだ誕生日のお祝いしてないでしょ

みんな！　用意はいいかー？ 共に類をお祝いするぞ！

——類！　誕生日おめでとう！！

『おめでとー！』

……ありがとう

みんなも、ありがとう

ショーもできて、みんなにお祝いもしてもらえて嬉しいよ （お祝い「も」接続詞抜け）

本当に……僕は得難いものを得られて とても幸せだ

えへへっ☆　喜んでもらえてよかった～♪

——では、今度こそお別れだね

みんな、次に会う時も 素晴らしいショーを用意しておくよ

いつでも遊びに来てくれていいぞ！

ばいば～いっ☆