やっぱりここにいたんだね

奏……。 ミクまで……どうしてここに？

最近、ナイトコードで話してる時に ぼんやりしてることがあるから、気になって

……別に何も。いつも通りだよ

学校に行って、友達や先生と話して 家で両親とご飯を食べて……

それから、奏達と曲を作って……

そう。いつも通り。でも……

……何かが、胸につかえてる？

そう、かもしれない……。 でも、よくわからない……

……歌なら

歌なら、言葉にできない想いも、外に出せるかも

歌、か……。私達らしい、のかな。 まふゆ、どう？

……試すくらいなら

うん。それじゃあ、一緒に歌おう

あ、いたいた。 奏、まふゆ、もう25時だよ？

ふたりともなかなかナイトコードに インして来ないからさ、心配しちゃったよ

ごめん。ちょっとだけ、歌ってた

えっ？　歌？ ３人で？

そう。歌えば、 まふゆの胸のつかえも、外に出せるかもしれないから

へえー。それなら、次はボク達も混ぜてもらおうかな？

はあ？　ボク達って私も？

うん、ありがとう。まふゆは？

…………。……好きにして

ふたりともありがとう。 じゃあもう一度——いこう

……何、あの光……。キラキラ揺れてる…… いつもはこんなのないよね？

あれは、想いの光

みんなの歌が、 セカイを通じて誰かに届いたのかもしれない

……そうなんだ。 じゃあ、私達の歌を聴いてくれた誰かが、 ちょっとでも救われてくれたら……いいな

まふゆは、どう？

……別に、変わらない

そっか……

……何の意味もなかったね

はあ？　せっかくつき合ったのに その言い方はないでしょ

まーまー！ ボクは４人で一緒に歌えて楽しかったよ♪

……まふゆ。わたしは、意味がなかったなんて思わないよ

今回は上手くいかなかったけど……。 でもまふゆにとって、歌は大事なものだと思うから

ちゃんと、曲も作り続けるから。 また機会があったら、歌おう

……うん

さて。じゃあ、そろそろ自分の部屋に戻る？

みんな、また来てね

うん、ありがとう、ミク

じゃあみんな、またナイトコードで