あー、あー……。 ——よしっ、声出しオッケー！

んー……せっかくだし、 みんなが来る前に、もうちょっと喉あっためてよっかな

……そういえばこういう時、凪さんは よく私のために歌ってくれてたなぁ

小さい頃はカエルの歌とか、ぞうさんとか すっごくかっこよく歌ってくれて……ふふっ

あ、もしかして今なら私も かっこよく歌えるようになってるのかも？

……あ、杏ちゃん！

こはね！　みんな！

すまない、待たせてしまったか？

全然大丈夫！ みんなは時間どおりだしね

それじゃ、みんなそろったし さっそく歌おっか！

いいけど、やけに気合い入ってんな。 何かあったのか？

んー、別にそういうわけじゃないんだけど

この前みんなに凪さんの話したじゃん？ その時、凪さんに似てるって言われたのがなんか嬉しくてさ

凪さんは私にとってずっと憧れだったけど—— なんとなく、手が届かない人だと思ってた

でも……RAD WEEKENDを超えるんだから、 凪さんも超えられるようにならなきゃ！ って、改めて感じたんだよ

そう思ったら、なんかもっと頑張らなきゃ！って思ってさ

そうだったんだ……！

あんな歌歌えちゃう凪さんを超えるのって すっごく大変そうだって思うけど……

でも、杏ちゃんならいつか超えられるって思うよ！

え……？

私もそう思うな。 杏ちゃんの歌、本当にすごいから……！

こはね……

つーか、超えるつもりでやらねえと意味ねえだろ

ああ、俺達ならばきっとできる

……ふふっ、そうだね！

じゃあ、さっそく歌わない？ 早くみんなと歌いたくてウズウズしてたんだよね！

いいね、歌おう歌おう！ みんなも杏ちゃん達の歌を待ってるみたいだし！

本当だ。みんな、来てくれてありがとう！

それじゃ、最高の歌を歌わなきゃね！ みんな、いい？

『うん！』

『ああ！』

よし、じゃあ行くよ！ 『街』！

みんな、聴いてくれてありがとう！

歌ってたら、なんだかビビッドストリートの みんなに会いたくなっちゃった

ふふっ、杏ちゃんは本当に、街のみんなが大好きだよね

うんうん！　歌にもその想い、すっごく乗ってたよ！

ふふ、ありがと！

あの頃、父さんや凪さんが言ってた 『街の人のおかげで成長できた』って言葉、 今ならわかる気がするな

ビビッドストリートのみんながいてくれたから、 今の私がいるし、こはね達にも出会えたんだもん

だから私は——ビビッドストリートのみんなが大好き！

この街で、もっと実力をつけて—— 絶対にRAD WEEKENDを超える！

うん……！ 一緒に超えよう！

白石のおかげで、凪さんのことや、 街を見るっていうことが重要らしいとわかってきた

まだわからないこともあるが、 みんなで考えながら練習していこう

ああ。そんで、次のイベントでは もっと沸かしてやるぞ

もちろん！ 次も最高のイベントにしなきゃね！

っていうわけだから、みんなも次のイベント 楽しみにしててよ！

まだ凪さんみたいには歌えないけど…… 今の私なりに精一杯歌うから！

わたし達もまたイベントやりたいな！ 杏ちゃん達に負けないかっこいいやつ！

ふふっ、楽しみにしてるよ

それじゃ、みんな！ また次のライブで会おうね！

バイバイ！

またね！

さよなら！