ルカ。何してるの

このあいだのことを思い出しているのよ

このあいだ……。 奏とまふゆの、昔の話……？

ええ。 とても興味深い話だったわ

ふたりには昔から、互いに響きあうものがあったのね

……あの子達は、これからどんな道を歩んでいくのかしら。 ねえミク？

……わからない、けど。 わたしは、そばにいる

ふふ、ミクらしいわね

やっほー！　ミク、ルカ！

いらっしゃい

今日はみんなで打ち合わせかしら？

うん。次の曲の方針を考えてたんだけど、 みんなの意見も聞きたいなって思って

わかったわ。 私達でよければ、喜んで

それにしても、このセカイにもすっかり慣れちゃったね。 最初は、あんなに不気味だって思ってたのに

……前は、こんなに賑やかになるなんて思わなかった

……まふゆは、今のセカイをどう感じる？

……嫌じゃない

ふふ。セカイも変わったけど、まふゆも変わったよね～

奏も、最初の頃と比べると変わった

え、そうなの？

……あの頃のわたし達は、深い絶望の中にいた気がする

苦しんで、もがき続けて……。 でも、その絶望があったから、わたし達はつながれた

そう思うと、あの頃の苦しい気持ちも、 悪いことばかりじゃないなって思うよ

……そうかな

そう……かも

まふゆ。ひとつお願いしてもいい？

何？

わたし、まふゆと一緒に歌いたい

次の曲は、“これまで”のわたし達を 歌う曲にするつもりなんだ

だから話しあいの前に、 あの頃の気持ちをまふゆと重ねたい

……わかった

ミクも一緒に歌ってくれる？

うん、いいよ

おー、３人の歌が聴けるんだ。楽しみー！

じゃあ、私達はあっちで見てよっか

聴かせてもらうわね

それじゃあ、歌おうか

３人とも、すっごく良かったよ！

ふふ、また少し前へ進めたようね

……うん。 ふたりとも、ふわっとした顔だった

そっか。……よかったね、まふゆ

よかった……のかな

そこは素直によかったって認めなさいよ

ふふっ

……みんな、ありがとう。 みんなのおかげで、たくさんの新しい世界を知れたし、 わたしも前に進めた

……わたしが歩いている道は、先が見えなくて、 どこにいるのかもわからなくなる時がある。でも……

みんながいるから、わたしはここまでこれたんだと思う

奏……

……わたしはこれからも、 みんなと一緒に曲を作っていきたい。 ……つきあってくれる？

もちろんだよ！

もう来るなって言われても、 ついていくんだからね

……私は最初からそのつもり。 まだ、見つかってないから

……ありがとう

みんなも、今日は歌を聞いてくれてありがとう

もう少しだけ、見ていてほしい。 わたし達が歩く、その道の先を……

んじゃ、そろそろあっちで話しあい始めよっか！

うん、ミク達も行こう？

わかった

まふゆ

……？

わたし……必ずまふゆを救うから。 たとえ、どんなに時間がかかっても……必ず

……うん。ありがとう