あら……。ちょうどよかったわ！

みんな、メリークリスマス！

実は、これからセカイの子達の様子を見に行くの

クリスマスショーが見れるらしいから、 ほら、急いで急いで！

『ある学校に、ひとりぼっちの転校生の少年がいました』

『少年は、また親の都合で転校してしまうから、と 友達を作りたがりません』

『でも、寂しそうな少年を放っておけないクラスメイト達は 少年と仲良くなろうと、今日も集まって声をかけています』

『ねえねえ！　このあとクラスで クリスマスパーティーをするんだ！』

『ゲームしたり、お菓子食べたりするの！ きっと楽しいよ♪』

『誘ってくれてありがとう。 でも、ごめん……僕はひとりがいいんだ。 だからかまわないでくれ』

『え、でも……。 ひとりぼっちじゃ、寂しいよ』

『そのとおりだ！！』

『あっ！　この声は、学級委員長くん！』

『いや、オレは学級委員長ではない！ サンタクロースだ！』

『えっと……。 どこからどう見ても学級委員長くんだよね』

『ええい、サンタクロースだと言っているだろう！ 今日は転校生に、プレゼントを届けに来たぞ！』

『じゃーん！　“友達”だ！』

『あ……。でも、どうせ僕は しばらくしたらここからいなくなって……』

『まだ先の話なんだろう？ そんなの、今日をひとりぼっちで過ごす理由にはならないぞ』

『それにな。友達は、どこにいようが関係ない！』

『え……』

『そうだよ！　会えなくてもメッセージを送ったり、 電話で話したりだってできるし！』

『うん。友達は、ずっとずっといつまでも友達のままだよ』

『さあ、転校生！』

『みんな……』

『ありがとう。でも…… どうやって友達になればいいのか、忘れちゃったよ』

『なあに！　一緒に歌って踊ってしまえば、 あっという間に友達だ！』

『イエーイ♪　それじゃあミュージック、スタート！』

『あはは！　これでボク達、もう友達だね！』

『ああ！　転校生、メリークリスマス！』

『ふふ。学級委員長くんも、メリークリスマス』

『オレはサンタクロースだと言っているだろうが！』

『あははっ！』

『ふふっ』

『こうして、ひとりぼっちだった転校生の少年は、 ぽかぽかなクリスマスを過ごしたのです。おしまい！』

メイコ、お帰り！ みんなと、セカイに行ってたんだね

ええ。セカイで素敵なショーを見てきたの。 とっても優しくてあったかくなるお話だったわ

それはよかったわね。 みんなも、あの子達のショーは楽しめた？

ふふ。急いで見に行ったかいがあったわね！

も～、メイコとみんなばっかり楽しそうでズルいよー！

じゃあ、私達もショーをやってみる？ ここにいるみんなに歌を届ける、スペシャルショー！

わぁ！　なんか楽しそう……！

みんなも、期待してくれているみたいね

ええ！　じゃあ、いくわよ！

あはは！　みんな、盛り上げてくれてありがとー！

あー！　４人だけでなんか楽しそうなことしてる！

本当だ。僕達も一緒に歌いたかったな

ふふ。ふたりとも、さっきのリンと同じことを言ってるわ

そうね。やっぱりこういう楽しいことは、 みんなでわけ合わなくちゃ

レン、カイト！　私、まだまだ歌い足りないんだけど、 このあともつきあってくれる？

もちろん！

わたしもわたしもー！

それじゃあこのまま、 クリスマスパーティーを始めちゃおうか

それがいいわね！

みんな、準備はいい？　いくわよ……！

『メリークリスマス！』

みんなも、楽しいクリスマスを過ごしてねー！